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お肌の基礎知識

vol.24 ピアスによる皮膚のトラブル

ピアスはおしゃれの大切なアイテムの一つですが、ピアスが原因で様々な皮膚(主に耳たぶ)のトラブルが起こります。どんなトラブルが起こり、そしてどのように対処すればよいのでしょうか。

時々出血する、腫れる

ピアスの穴とは、例えるなら耳たぶの前と後ろをつなぐトンネルのようなもので、このトンネルの壁は皮膚で出来ています。ピアスの軸を挿入する際に薄い皮膚の壁を傷つけてしまい、出血を起こします。これはよくあることで消毒する程度で普通は収まります。しかし問題なのは、化膿して腫れ上がり、ピアスの穴から膿が出るような場合です。こんな時は抗生物質の内服や外用が必要です。放置すると、特にアレルギー体質の人の場合、これがきっかけで金属アレルギーを起こすようになることがありますので注意が必要です。

いつもジクジクして痒い

金属アレルギーの可能性があります。指輪やネックレスでよく皮膚炎を起こす人はピアスにもアレルギーを起こす可能性が高いといえます。できるだけ普段はアレルギーを起こしにくいチタン製やシリコン製のピアスをするように心掛けましょう。一度着用して痒みを感じたり皮膚炎を起こしたりしたことのあるピアスは、基本的にはあまり使用すべきではありませんが、気に入っているなど是非とも使用したいという場合は、可能な限り短時間の使用にしましょう。

ピアスの穴の周りに硬く赤い固まりができてしまった

ケロイドと思われます。ピアスを着用することによる刺激や重さが原因でできたものですお肌の基礎知識メモNo.15参照。ピアスの着用を続ければこの固まりはさらに大きくなりますので、ピアスの使用を中止すべきです。中止すれば、ケロイドの増大はたいてい止まります。しかし、ケロイドの重みがさらに刺激になって進行性に大きくなることがあるので注意が必要です。ケロイドが盛り上がって大きく目立つ場合は、ケロイドの増大の進行を止め、また耳たぶの形を整える目的でケロイドの部分切除を行うことがあります。

ピアスが引っ掛かって耳たぶが裂けた

耳たぶにぶら下げるタイプのピアスを着用した際に、時々起こります。また、ピアスの穴の位置が耳たぶの端に近いほど起こりやすいので、心当たりの人は気をつけましょう。これからピアスを開けようと思っている人は、こんなことも想定して開ける位置を決めて下さい。さて、耳たぶが裂けてしまった場合、すぐに元に戻すことはできません。裂けた傷はある程度時間がたつと縮みますので、十分縮んだ後に手術によって復元します。簡単そうですが、変形を残さず復元するには、様々な工夫が必要になります。もちろん局所麻酔の手術で可能です。