一言で「皮膚疾患」と言ってもその範囲は広く、ケガ・やけどなどの外傷・湿疹・かぶれ・じんましん等のいわゆる皮膚病、ホクロ・おでき等の皮膚の腫瘍、さらにはシミ・アザ・とこずれ等も含まれます。
皮膚疾患にかかってしまった場合に、薬を飲む・軟膏を塗る等適切な治療を行えばとりあえずは改善するものですが、根本的な解決とはならない場合があります。
また、ケガやヤケドをしてしまった時、治ったからといって傷をそのままにするとケロイドになったり、シミが残ったり、思わぬトラブルに悩まされることがあります。
スキンケアとは、顔をマッサージしたり、何かを塗ったりすることではありません。
身体の一部として、皮膚に日常から関心を持ち、健康な皮膚を維持するように心がけること全てがスキンケアと言えます。
皮膚の仕組みや働きを知った上で、日常から自分に合った適切なスキンケアを心がけることは、実際に皮膚疾患にかかってしまった時に治療の手助けとなるばかりでなく、様々な皮膚疾患や皮膚のトラブルの予防に繋がります。
また、スキンケアというと女性や子供だけのものと思われがちですが、男性やご高齢の方々にとっても、いつまでも健康で若々しい皮膚を保つのと同時に、自分の皮膚の状態を知ることは、言い換えれば自分自身の健康状態を知ることにも繋がり、きわめて大切な事と言っても良いのではないでしょうか。

院長　上林 淑人