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新型コロナ(COVID-19)感染 によって生じる 皮疹 について 

第6派が収束するかと思いきや感染者は再び増加に転じ、第7波の到来か、とも言われています。
北海道では累計約23万人が感染し、道民の22人に1人は感染したことになります。
感染しても発症せずカウントされなかった人もいるはずなので、実際はもっと多いのでしょう。

日本国内では新型コロナ(COVID-19)による皮疹はあまり報告されていません。
海外ではある程度の論文が報告されており医学雑誌に掲載されています。
British Journal of Dermatologyという皮膚科の医学雑誌に、新型コロナ(COVID-19)で出現する皮疹について報告が複数あります。

①紅斑丘疹:赤みを帯びたぶつぶつ(丘疹)が出現します。一部は毛穴周囲に出るようです。麻疹(はしか)や風疹(ふうしん)など他のウイルス感染でも起こります。時に水泡が見られたり表面に壊死が見られたりするようです。
③蕁麻疹様皮疹:感染性中毒診のような赤色から暗赤色の蕁麻疹様の皮疹が出現します。
③四肢末端の紅斑:手指や足趾に水泡を伴う紅斑や円形の紅斑が出現します。COVID Toeと呼ばれる凍瘡(しもやけ)様の皮疹です。パンデミック初期のころから話題になっていました。新型コロナに特徴的な皮疹です。
④リベド(網状皮疹)様皮疹:両下肢に紫色、暗赤色の網目状の皮疹が現れます。これは新型コロナ感染による血管炎が原因と考えられています。

以上のような皮疹は、新型コロナに特徴的なものばかりでなく、皮疹の性状だけでは水痘や風疹のように新型コロナ感染の有無を判断できるものではありません。
しかしながら、新型コロナが日常化すると、以上のような皮疹を診察の際に目にしたら新型コロナを疑う必要性が容易に想像できます。
薬疹や感染性中毒診(細菌やウイルス性の発疹)との判別が困難な場合が多く、すでに加療して収束した薬疹や中毒診の中に新型コロナの皮疹が混ざっていた可能性も考えられます。
パンデミックが始まってから2年以上が経過し、皮疹だけでなく多方面での臨床上の症例や統計が今後明らかになってくると思われます。
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<08/04/2022 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>