日本はすでに高齢化社会です。
今後高齢化がさらに進むと、必然的にアルツハイマー型などの認知症が大幅に増えることが予想されます。
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その認知症の大多数において、異常な「タウ」と呼ばれる蛋白の凝集体が脳内へ蓄積される特徴的な病変が認められます。このタウ蛋白が脳内の神経細胞を障害し認知症状が現れると言われています。
京都大学iPS細胞研究所らの研究グループは、国立研究開発法人「量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所脳機能イメージング研究部」のグループととともに、タウ蛋白に対する点鼻ワクチン(鼻から投与するワクチン)を作製したと報告しました。投与に痛みがなく、一度の投与でより長い効果期間が期待できる治療法の開発を目指し、異常化したタウを取り除く抗体を作るための点鼻ワクチンです。
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その結果、タウ蛋白に対する点鼻ワクチンにより、タウ蛋白の蓄積による認知症を発症するモデルマウスにおいて、脳内の抗タウ抗体価の上昇、タウ蛋白蓄積の減少、グリア炎症の改善、脳萎縮の改善、認知機能の改善を示した、と報告しています。これは、アルツハイマー病を始めとする認知症を制圧するためのワクチン開発につながる可能性があることを示唆しています。
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一度認知症になったら進行を遅らせるくらいしかできない、と思っていました。
でもこのワクチンが実用化されれば、認知症の予防や治療につながりそうですね。
画期的です。
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<27/03/2020 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>
認知症がワクチンで治療できる時代が来るかも。認知症に対する点鼻ワクチンが開発される可能性。