前回はクレンジングオイルに関してでしたが、今回はクレンジングリキッドの話です。
クレンジングリキッド、いわゆる水性のクレンジング剤の成分は、水と界面活性剤です。クレンジングジェルはリキッドにゲル化剤を混ぜたものでリキッド系のクレンジング剤です。
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クレンジングオイルの場合は、そのオイル成分がファンデーションの油と油同士でなじみやすい性質があり、メイク汚れを落としてくれます。
ファンデーションは油なので水をはじいてしまいます。ですからクレンジングリキッドは、化粧汚れを落とす力は弱いのです。
そのため余計に時間をかけてクレンジングをしてしまいがちになり、肌に必要な皮脂などの保湿成分を過剰に落としてしまうことにつながり、結果的に肌の乾燥を招いてしまいます。
またメイクを浮かす際に手でこすり過ぎてしまう傾向があり、手の摩擦による肌への負担も無視できません。
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クレンジングリキッドの場合、油汚れでもある化粧成分を落とすために、多くの界面活性剤が必要になります。特に強力な洗浄力を持ったクレンジングリキッドは、それだけ大量の界面活性剤を混ぜるていると考えてもいいでしょう。使われる界面活性剤はクレンジングオイルと同様に非イオン系界面活性剤です。非イオン系界面活性剤は、比較的肌には刺激が少なく安全ですが、量が多くなってしまうため乾燥しすぎないよう注意が必要です。
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クレンジングリキッドのメリットとして、使用感がさっぱりしている、濡れた手でも使用できる、まつ毛エクステンションを付けていても使用できる(エクステの接着剤が油分に弱い)、などがあります。
オイル系の中でもオリーブオイルなど天然油脂成分を使用している場合、「オレイン酸」が含まれていることがあります。オレイン酸はアクネ菌を増やしニキビを悪化させることがあります。それを含まないリキッド系の場合この心配がないのもメリットです。
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クレンジングリキッドには、使用成分に保湿成分としてジプロピレングリコール(DPG)などが含まれています。肌に対する刺激は少なく比較的安全な成分ですが、目に入るとしみる特徴があります。目の周囲に使用する際は注意してください。
また使用の際は、必要以上にこすらず愛護的にクレンジングを行ってください。
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<09/12/2019 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>
クレンジングとお肌の関係。お肌に優しいクレンジングとは? その2 (皮膚科情報)