チョコレートのカカオポリフェノールが気になる。 その4 です。
④カカオポリフェノールは紫外線の障害から皮膚を守る
皮膚は外界と接触しているため様々なストレスを受けます。その一つに紫外線があります。紫外線にはUVC、UVB、UVAが存在し、地表に到達するのはUVBとUVAです。UVBは皮膚の表皮に到達し、細胞など生体成分に直接ダメージを与え酸化ストレスを起こします。場合によっては発がんに関与します。UVAは、エネルギーはUVBより弱いですが、真皮にまで達し活性酸素の産生を介して皮膚組織に障害を起こします。
カカオポリフェノールは強い抗酸化作用を有するとされ、紫外線の皮膚に対する酸化ストレスによるダメージを抑制するかどうかが注目されています。
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ヘアレスマウス(毛のないマウスのことで、ヒトの肌を想定している)を用いた実験で、ヘアレスマウスにUVBを照射したところ、照射後に皮膚ダメージが生じ、皮膚の角質水分量が低下し(皮膚が荒れて含まれる水分が失われた)、経皮水分蒸散量が上昇した(荒れた皮膚の表面から多くの水分が逃げていった)。一方カカオポリフェノールを与えたヘアレスマウスに同様のUVB照射を行ったところ、有意に角質水分量の低下と経皮水分蒸散量の上昇が抑えられたとの報告があります。
これは、カカオポリフェノールがUVBによる皮膚のバリア機能低下を抑制することを示しています。
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続く
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<18/03/2019 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>