前回のブログで、毒を持つ生き物が毒を維持するのは大変、とお伝えしましたが、生き物の毒から医薬品が作られることもあるのです。
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アメリカ毒トカゲの毒液から糖尿病の有効成分が発見され、皮下注射薬としてバイエッタ(一般名:エキセナチド)が開発され実際に使用されています。これはアメリカ毒トカゲが、獲物を捕食した際に血糖値がほとんど上がらないことからその有効性が確認され、臨床応用されたかたちです。さらにこの毒が、アルツハイマー病や認知症の治療にも有効らしく、現在研究中のようです。
その他、ミツバチの毒のメリチンと言う成分が、エイズウイルスを破壊する事がわかり、治療薬として有効かどうか研究が進んでいるようです。また、毒グモのタランチュラの毒が、難病である筋ジストロフィーの治療に有効で目下研究中との事です。
生き物の毒を、人類にとって有益な薬として有効利用していくのは大いに歓迎ですし、まさに人類の英知の真骨頂と言えるでしょう。
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一方で、”核・ミサイル”と言った”煮ても焼いても食えない毒”を手に入れようと必死な某ならず者国家に辟易です。いい加減にしてほしいです。
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<14/09/2017 札幌 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>
毒から作られた薬もある