夏は皮脂の多い季節です。しかも汗も多く、不快なべたつき感や汗臭さが気になります。
それは頭皮・頭髪に顕著で、シャンプーしてすっきりといきたいところです。
頭皮には、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎など湿疹も生じやすく、それによる痒みやフケが気になる人は実施に多いと思います。
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頭皮の痒みを訴えて来院された多くの方に、シャンプーを変えた方が良いのでしょうか?と尋ねられます。確かにシャンプーが合わなくて頭皮の痒みや炎症を起こす場合もありますが、その原因の多くは湿疹であり、シャンプーを変えるだけで解決できる問題でもないのです。
シャンプーの目的は、毛髪と頭皮の汚れを落とすことです。頭皮の湿疹に対しては程度によっては薬によって治療が必要ですが、正しいシャンプーの知識と方法によって頭皮のトラブルの抑止と治療の補助になります。
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シャンプーには洗浄力とともに、洗髪後の髪の感触や指通りが良いことも求められます。ですから皮脂や汗の汚れを落とすと同時に、コンディショニング作用(毛髪を滑らかにする)も必要になります。
シャンプーに使用する成分を示します。
①界面活性剤
②コンディショニング剤
大きく分けてこの二つです。
界面活性剤は、ひとつの分子の中に「水になじみやすい部分(親水基)」と「油になじみやすい部分(疎水基)」の両方をあわせもつという特徴をもっています。それゆえに皮脂や汗などの油汚れを洗浄して流す作用があるのです。
コンディショニング剤には、界面活性剤と結合するものと、毛髪を直接コーティングするものとがあります。
続く。
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<06/08/2017 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>
夏の頭皮・頭髪は皮脂と汗による油汚れでいっぱい。 (皮膚科情報)