冬真っ只中ですが、汗疹(あせも)で来院する赤ちゃんが意外と多い現実があります。
これは、赤ちゃんのお肌の特徴を理解していないのが原因であることが多くあります。
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新生児期(生後1~2か月)は、頭部や額、鼻の周囲など部分的に皮脂が多い特徴がありますが、それ以降は成人と比べると皮脂分泌が少なく、角質水分量も少ないため乾燥しやすい傾向があります。また皮膚も薄く、様々な刺激(細菌やアレルゲン)から皮膚を守るバリア機能が未熟です。また汗腺(汗を出す組織)の密度は意外と高く、加えて新陳代謝が活発で、しかも基礎代謝が大きいので汗をかきやすいのです。このように、赤ちゃんの肌は”乾燥しやすく”、”刺激に敏感で炎症を起こしやすく”、”汗をかきやすい”、特徴があるのです。
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空気の乾燥する冬、しかも室内は暖房で余計に乾燥します。赤ちゃんだけでなく大人もお肌が乾燥する季節です。
とってもとっても大切な赤ちゃん。寒くて風邪を引かせまいと暖房を強めに設定し、暖かそうな服をしっかりと着せます。その気持ち痛いほど良くわかります。でもそうすると、乾燥し敏感になっている肌に汗の刺激が加わります。さてどうなるか想像がつくと思います。お腹周りや背中に、赤いプツプツが。。。
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このように、赤ちゃんは基礎代謝が高いので、あまり暑くすると汗疹(あせも)が生じやすいのです。部屋の温度は程々に、そして必要以上に厚着をさせないことが大切です。
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<09/01/2017 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>
冬なのに赤ちゃんに汗疹(あせも)、何故? (皮膚科情報)