師走とストレスと皮膚 (皮膚科情報) | 札幌市中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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院長ブログ

師走とストレスと皮膚 (皮膚科情報)

もうすぐ今年も終わりです。文字通り「師走」は何だか知らないけど、忙しく疲れてストレスが多いです。おまけにここ最近の大雪です。雪かきで疲れ果て(腰が痛い)、ただでも少ない自由な時間がより少なくなり、毎日があわただしくストレスフルであります。師走のせいにするわけではありませんが、ブログを更新する時間もなく、余計にストレスが溜まります。
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疲れやストレスの多い12月。寒さや乾燥も相まって、肌荒れが進み乾燥性の皮疹や、ニキビが悪化した、帯状疱疹が出た、などの患者さんが多い時期です。
生き物には、ホメオスタシスと言って恒常性を維持する(常に一定の状態を保とうとする力)が備わっています。ストレスはこのホメオスタシスを乱すように作用します。
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脳がストレスを感じると、脳内の視床下部、下垂体というところに「ストレスを受けていますよ!」と刺激が伝わります。すると、副腎皮質のホルモン系に反応が生じます。その結果、血糖値が上がり血圧が上がり消化性潰瘍ができやすくなる、などします。場合によっては脳の海馬に作用し、うつ病を引き起こすこともあります。
皮膚ではストレスに対する反応として、表皮を薄くする(肌が荒れやすくなる)、角質のバリア機能の回復を遅らせる(アレルゲンの侵入を許しアトピー性皮膚炎などの症状を悪化させる)ことがわかっています。さらに、ストレスにより抗菌ペプチド(細菌の増殖を抑える蛋白質)やランゲルハンス細胞(皮膚の免疫に関係する)が減少し免疫機能が抑制され、吹き出物が出やすくなりニキビも悪化します。また紫外線による炎症が起きやすくなり、シミが濃くなりやすい事態も生じます。
このように、ストレスはお肌にとって”百害あって一利なし”です。
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ストレス解消法は人それぞれですが、簡単に解消できないところがまたストレスです。
オリンピックに出るアスリート達が、「緊張を力に変える」とか「緊張感を楽しむ」などと言いますが、「ストレスを力に変える」「ストレスを楽しむ」などと言えるようになりたいと思うこの頃です。
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<25/12/2016 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>