お肌の健康に少なからず影響を及ぼす便秘ですが、便秘にもその原因や性質で色々あります。
便秘の分類に関して考察してみました。
<一過性の便秘>
普段便秘しない人でも時々便秘します。
例えば、普段とは違う食事をした、旅行に行った、進学や就職、転居などで生活環境が変わった、睡眠不足、ダイエットなど、普段と生活リズムが変わったときに起こりやすいのが一過性の便秘です。
新しい環境に馴染んだり慣れたり原因がなくなれば治ることが多いです。
<器質性便秘>
病気が原因(胃や小腸、大腸、肛門などに何らかの疾患)のものを器質性便秘といいます。急性のものと慢性のものがあります。
急性:激しい腹痛や違和感を伴ったり血便や粘駅便を認めたりした場合は、腸捻転(ちょうねんてん)や腸閉塞(ちょうへいそく)などの可能性もあり早急な医療機関の受診が必要です。
慢性:大腸ガンや大腸ポリープなどができると、腸管が細くなり便の通りが妨げられ慢性的な便秘になります。生活習慣を改善しても頑固な便秘が改善しない場合、特に原因が思い当たらない場合はこれを疑ってみる必要があります。
<機能性便秘>
腸の機能が低下したり自律神経のバランスが崩れたり、大腸が機能不全を起こしたことによる慢性的な便秘です。一般的に「便秘」と呼ばれているものはこの機能性便秘です。この機能性便秘はさらに3タイプに分けられます。
①直腸性の便秘
忙しくて便意を我慢するなどして直腸の感受性が低下してしまったのが原因の便秘です。
女性や高齢者、寝たきりの人に多い傾向があります
②弛緩(しかん)性の便秘
主に運動不足などが原因で、腸の働きが鈍くなったり腹筋力が低下したりすることによって生じる便秘です。
長期療養の後や出産後によく見られます。
③痙攣(けいれん)性の便秘
過労やストレスなどにより自律神経のバランスが崩れるのが原因で、大腸が強く収縮し痙攣が起こり、便の通過が妨げられて起こる便秘です。
職場や家庭でストレスが多い人や、リラックスするのが下手で常に緊張が抜けない人がなる傾向があります。
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<19/09/2022 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>