乾燥肌のどこがいけない? その② | 札幌市中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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乾燥肌のどこがいけない? その②

乾燥肌のどこがいけない? その①の続きです。
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⑥柔軟性に富んだ肌が失われ、肌の老化が進行する。
・・・角層剥離酵素とは異なりますが、角層の生まれ変わり(ターンオーバー)に関与するKallikrein-7(KLK7)というタンパク質があります。乾燥した肌では、この合成低下も認められます。KLK7は老化とともに発現が低下し角層の肥厚に一役買っています。単なる季節的な乾燥とは異なりますが、年齢とともに進む乾燥では重要な要素です。このKLK7は、皮膚の弾力性と関連があることも最近の研究で明らかになっています。これが低下すると表皮が肥厚し、さらにソフトな柔軟性に富んだ皮膚が失われます。
   またKLK7は、表皮と真皮を区切る基底膜の構成タンパク(ラミニン332、4型コラーゲンなど)の発現を促進させることがわかっています。KLK7の低下はこれらの発現を低下させることになります。実は基底膜の乱れと肌の老化との関連性が指摘されているのです。紫外線による肌の光老化は、紫外線の影響で基底膜が乱れるのが原因と言われています。
⑦乾燥性の皮膚の内部では微弱な炎症が起こっている。
・・・乾燥した皮膚では炎症性サイトカインであるIL-1α(インターフェロン1α)が発現し、微弱な炎症が起こっています。これにより皮膚内部では酸化ストレスが高まっています。放置すると肌の老化につながります。
⑧神経線維のC繊維が活性化する。
・・・痒みは肌の比較的浅いところ、表皮と真皮の境界部の真皮側に存在する知覚神経終末で感知され、大脳皮質で認識されます。肌が乾燥するとこの知覚神経(C繊維)は、より皮膚の表面に近い表皮内にまで侵入・増生し、様々な刺激により直接活性化し、わずかな刺激でもより多く痒みとなって大脳皮質に伝達されるようになります。
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「乾燥肌のどこがいけない? その①、その②」で示したように。単なる乾燥と思われがちですが、様々な変化が起こっており、放置すると更なる乾燥を惹起し更には肌の老化を進行させるのです。
年齢を問わず乾燥肌にご注意を。
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<18/12/2020 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>