動物性脂肪のとり過ぎと食行動の関係 その4 | 札幌市中央区の皮膚科なら宮の森スキンケア診療室

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院長ブログ

動物性脂肪のとり過ぎと食行動の関係 その4

動物性脂肪のとり過ぎと食行動の関係、その4です。
動物性脂肪を摂れば摂るほど、脂肪好きの脳に変わって行きます。
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マウスを用いた実験から、動物性脂肪が多く含まれた餌を与えて飼育していると、脳内報酬系に高度に発現しているドパミン受容体(食事による満足や歓びを感知する)の遺伝子の転写調節領域(遺伝子を読み込んで必要なタンパク質を作成するかどうかコントロールする場所)に過剰なDNAメチル化(遺伝子発現を抑制する)が生じ、ドパミン受容体の発現が低下することが明らかにされています。結果として、動物性脂肪を過剰に摂取しているとドパミンの受容体の数が減ってしまい、食事による満足や歓びを感知することが困難となり、いままでの食事では満足できない脳に変わってしまいます。
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また興味深いこととして、動物性脂肪摂取に対する依存と、麻薬・アルコール・たばこなどに対する依存には、共通点があることが注目されています。両者ともに脳内報酬系の閾値が上がっていき、従来の摂取量では満足できなくなり、「もっと、もっと」と摂取を渇望する脳に変わっていくようです。
これは両者ともに、脳内報酬系の主要な領域である線条体におけるドパミン受容体(満足や歓びを感知する)が機能不全に陥っていることに起因している、とのことです。
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続く。。。
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<13/03/2020 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>