日本への上陸が危惧されていた毒アリのヒアリは、最近になって多数あちらこちらで見つかり、もう既成事実化しています。人や物流のグローバル化が進む以上、やむを得ないのかもしれません。
報道では、ヒアリは強い毒性のアリとされていますが、世界にはまだまだ強力な毒アリが生存しているようです。南米産のサシハリアリはヒアリの何倍も刺されると強烈な痛みが走るそうです。英語名でバレットアント。刺されると数秒で卒倒するほどの痛みゆえバレット(銃弾)だそうです.
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毒と言えば、ハチやドクガなどの毒を持つ昆虫、クモやムカデなどの節足動物、蛇やトカゲなどの爬虫類など多種多様ですが、彼らが持つ毒液は餌の捕食及び敵への攻撃に際して、相手の体内に効率よく注入します。
毒液の正体はアミノ酸の複雑な配列による蛋白質ですが、近年の分子生物学の進歩により、毒液の遺伝子解析も可能になりました。その結果、無毒の生物でも遺伝子を解析すると、かつて毒液を持っていた痕跡を多く発見できるそうです。何故毒を捨てたのか?実は毒液の製造から使用に至る、いわゆる武器としての毒の維持管理に、餌などから得たエネルギーの多くを費やすことが、「割に合わぬ」と判断したからだろう、と推測されるそうです。
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話しは飛びますが、ミサイル実験、核実験と毒を持つことに邁進している妙な髪型の独裁者が率いる朝鮮半島の北側の国。今は毒を手に入れれば無敵になれるとばかりにイケイケですが、いずれそれらの毒の維持管理が大変になることをわかっているのでしょうか。超大国のアメリカでさえ、軍の予算が重荷になり、予算を削減したり世界の警察はもうやめると宣言したりしているのです。小国ゆえにかの国は、「割に合わぬ」どころか、”いずれ自らの毒に押しつぶされる”ような気がしてなりません。
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<05/09/2017 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>
割に合わぬ。毒の維持は大変。